お墓の歴史
お墓の歴史はスツーパ(塔)から始まり、インドから仏教が伝わってきました。そのときに石塔を作って供養することも日本に入ってきたと言われています。
スツーパ(塔)から宝塔に変わりその後に宝篋印塔や日本特有の五輪塔が建てられてきました。現在では角柱のお墓が一般的になっています。
お墓の意味
何のためにお墓を建てるのかというと仏を供養し、その功徳によって死者が成仏するという考え方がありました。
そして、六波羅蜜(成仏するために六種の修行を行う)の中には「布施」というのがあり、仏や僧に布施する心が成仏への一つだとされています。
ですのでお墓を建てる心にも「布施」の心を忘れずに死者の成仏を願います。
新しく建てたお墓には僧侶によって読経してもらいます。仏の魂を迎え入れお墓が供養の対象として心が通ったものになります。
そして、仏が坐してこの世で迷っている衆生を迷いの苦しみから救い悟りの境地へと導くといわれています。
お墓の価値観
現代では、「子どもがいない」いても「遠方にいる」などでお墓を任せられない。そして負担をかけたくないなどの理由で、お墓は「家」のものではなく「個人」のものになっています。
価値観の転換により永代供養墓という新しいスタイルが注目されています。しかし、そんな中でも従来からのしきたりを守ろうという保守的な考えもあります。
年輩者の話しを聞いて間違いのないことを無難に行いたいという考えもまだまだ多いです。
便宜主義ではなく、日本人の根源的な精神や霊魂観念からお墓の必然性を再認識する必要があります。